手相の歴史 2010/12/14
手相術が生まれたのは、およそ3000年前から5000年前の古代インドという説が有力です。
古代インドで始まった手相は、仏教とともに中国に伝わり、そこで易学を取り入れて発達したといわれています。
中国の手相術は、運命判断だけでなく、病気を診断する手段の一つと考えられています。
そして、中国を通って日本へ手相を伝えたのは、仏教の伝道師たちと言われています。
日本には平安時代にもたらされたと言われています。
一方、古代インドから中近東へわたり、ヨーロッパや北アメリカにも伝わりました。
ヨーロッパではアジアとの交流が始まってから手相術が盛んになったと考えられています。
シルクロードを通り、中近東、ヨーロッパへ伝えたのはジプシーたちです。
特にギリシャでは数多くの知識人が手相に興味を持ち、プラトン、アリストテレスなどは手相に関する著作があることでも有名です。
その意味で手相の歴史はギリシャ文明にまでさかのぼると言われることもあります。
ギリシャ文明時代に、掌の線ひとつひとつに名称が付けられたようです。
また、線ばかりではなく、他の丘や記号にまで名称が付けられていました。
ギリシャから広くヨーロッパにその手軽な手相学は広がっていきますが、残念なことに、その後、手相や他の占いがカトリックの教えに反するという理由で弾圧を受けます。
本格的に手相がヨーロッパに普及したのは19世紀です。 フランスの手相家デバロールとダルパンチーニがあらわれ「西洋手相学」の基礎を作りました。
その後、英国の手相研究家キロー(アイルランド生まれ)が登場し、彼は著名人の手相を占い、ズバリ的中させたことで、人気者になり1894年に発行した手相占いの本「手の言葉」が世界に革命を起こしました。
そのため、キローは近代手相学の元祖と呼ばれています。
キローの西洋手相学が日本に紹介されたのは、明治時代のことです。
中国式手相占いが主流だった日本の手相術が、キローにより新しいスタイルに変わり、そして現在でも、日本の手相は西洋手相学が元になっています。
余談ですが、もし、現代の日本で、奇抜な手相の本を書くとしたら、中国式とか韓国式などあまり知られていないことを紹介することが良いかもしれませんね。
何事も目立つことを考えればそういう結果になりますが、私はそうしませんが(笑)
インド式が最近、幻冬舎さんから出ていましたね。薄い本ですが読みやすかったです。